足関節、足首、くるぶし周り、アキレス腱周囲が痛くて中々治らない…

足関節、足首、くるぶし周り、アキレス腱周囲が痛くて中々治らない…

このようなことでお悩みではないですか?

✅足首の捻挫を繰り返している

✅足首の周りが痛い

✅くるぶしの周りが痛い

✅ 内くるぶしの下が痛い

✅アキレス腱の周りが痛い

✅足裏が痛い

✅足の甲が痛い

✅外反母趾が痛い

✅外反母趾の変形が酷くなってきた

✅土踏まずが落ちて偏平足になってきた

✅三角骨があり痛い

✅長母指屈筋腱炎が痛くて治らない

✅有痛性外脛骨障害が痛くて治らない

✅後脛骨筋腱炎が痛くて治らない

✅腓骨筋腱炎が痛くて治らない

✅足底腱膜炎が痛くて治らない

✅シンスプリントが痛くて治らない

✅中足骨疲労骨折が痛くて治らない

足関節の「外傷」と「障害」の違い

バレエで起こる足関節周囲のケガには「外傷」と「障害」との2つがあります。

「外傷」とは主に一度の外力で生じるもので足関節捻挫などがバレエでは多く起こります。

「障害」とは反復動作や使い過ぎにより生じるもので足関節インピンジメント症候群(長母趾屈筋腱炎、三角骨障害)、アキレス腱炎、後脛骨筋腱炎、有痛性外脛骨、腓骨筋腱炎、シンスプリント、中足骨疲労骨折、外反母趾痛、足底腱膜炎などが多く起こります。

今回のブログではバレエにおける足関節周囲の「障害」について述べていきます。

まずはバレエにおける足関節の障害を引き起こす原因を考察していきます。

原因1)カマ足、逆カマ足

ルルべやポワントの時に重心が正しい位置にないと足関節の障害を引き起こすリスクが上がります。

足関節の障害を引き起こす方の重心位置を見てみると正しい位置からズレており、多くはカマ足や逆カマ足になっている傾向にあります。

イラストで正しいルルべ、カマ足のルルべ、逆カマの足ルルべの重心位置を見てみましょう。

正しいルルべ

上の図の正しいルルべでの重心は第1趾と第2趾の間にある。

正しいポワントでの重心は主に第1趾上で、わずかに第2趾上にもある。

カマ足のルルべ

上の図の間違った重心のカマ足のルルべでは重心が小趾側へ傾きます。

逆カマ足のルルべ

上の図の間違った重心の逆カマ足のルルべでは重心が母趾~母趾内側へ傾きます。

※イラスト せきねゆき

原因2)足底や体幹の筋力が弱い

ドゥミポワントからフルポワントに移動していく際に足の裏の筋肉の強さが必要となります。

特に母趾を屈曲させる母趾外転筋と短母趾屈筋の強さが重要となります。

これらの筋力が弱いとふくらはぎの筋肉に頼ってしまい足関節周囲、アキレス腱周囲の障害のリスクが上がります。

そして体幹の筋力(腹横筋、内外腹斜筋、骨盤底筋群)が弱いと身体を引き上げることができず、足首に体重が乗ってしまい足首回りへの負担が増して足関節周囲、アキレス腱周囲の障害リスクが上がります。

原因3)トウシューズを早く履かせすぎる

日本のバレエ教室ではトウシューズを履いてレッスンを開始する時期が小学4~5年生くらいが多いようです。

ですがこれは海外の基準からすると非常に速すぎるタイミングとなっています。

国際ダンス医科学学会がトウシューズを履いてレッスンを開始する時期についてガイダンスを出しています。

国際ダンス医科学学会のガイダンス内容をまとめてみました。

・12歳以下は履かないこと。

・関節弛緩性が高く柔軟性の高い子供には体幹や下肢の筋肉が十分に付いてから履かせること。

・足関節底屈の可動域が小さい子供には、足の甲(中足骨)とスネ(脛骨)が平行になる角度を獲得してから履かせること。

・正しい姿勢をコントロールするための体幹や下肢の筋力が十分でない場合は履かせないこと。

・バレエのレッスンが週1回程度の場合はトウシューズを履くための筋力を獲得することが難しい可能性が高いので判断を慎重に行うこと。

・週2回以上のレッスンを行っている場合で上記の条件に当てはまらない場合はバレエを始めて4年目以上で履かせること。

※国際ダンス医科学学会のガイダンス参照

上記のようにトウシューズを履いてレッスンができる身体を獲得していない条件下で履かせてしまうと足関節障害、股関節痛、腰痛などのケガをするリスクは高くなってしまいます。

また、トウシューズを履くタイミングが早すぎると

・膝が曲がる

・O脚になる

・股関節が曲がる

・腰が反り過ぎている

・猫背になる

・骨盤が後ろへ落ちてタックインする

などの不良動作が起こります。

このような状態では姿勢をきれいに見せるどころか猫背や骨盤の歪み、O脚などの不良姿勢が固定化してしまう可能性があります。

これではバレエを何のためにやっているのか分からなくなってしまいますのでトウシューズを履かせる時期は慎重に考えなければいけないと思います。

ではなぜ日本の教室ではトウシューズを履かせるタイミングが早いのか?

以下のようなことが考えられます。

✅父兄が早く履かせてくれる教室が良い教室だと間違った認識を持っている。

✅生徒や生徒の親が喜ぶので小学生のうちに履かせてしまう。

✅中学受験前でバレエを辞めてしまう子供が多いのでその前に履かせてしまう。

✅指導者のトウシューズを履かせる時期についての知識がない。

原因4)トウシューズが合っていない

トウシューズが足の形に合っていないことが原因で足関節の障害を引き起こすことがあります。

ファーストシューズは先細のタイプが選ばれやすい傾向にありますがこれは間違っている可能性があります。

先細のタイプが選ばれがちな理由の1つとして、このようなタイプの靴は趾先を締めることにより靴で無理やり立たせることができるためです。

理想的なトウシューズの形は指の付け根で絞めて、指先は動かせるのが良いです。

足の形は大きく分けて5つのタイプがありますので自分がどのタイプなのかを理解してトウシューズを選ぶと良いでしょう。

ギリシャ先細型

人差し指が一番長く足先が細いタイプ

ギリシャ先広型

人差し指が一番長く足先が広いタイプ

エジプト先細型

拇趾が一番長く足先が細いタイプ

エジプト先広型

拇趾が一番長く足先が広いタイプ

スクエア型

拇趾~第4趾がほぼ同じ長さで足全体が四角いタイプ

原因5)レッスン時間の問題

レッスン量が多すぎるとオーバーユースになってしまい足関節障害のリスクが高くなります。

週6日以上のレッスンはオーバーユース傾向になります。

逆にレッスン量が少なく週2日以下でポワントワークをしている方はポワントワークをするための体幹や下肢の筋力が身に付かず足関節障害のリスクが高くなります。

理想的なレッスン量は週に4~5日が良いとされています。

まとめ

今回のブログではバレエで多く発生する足関節周囲、アキレス腱周囲の障害の原因について述べました。

バレエを上達していくため、バレエを長く続けていくためにはケガのリスクをできるだけ回避しなければいけません。

バレエで発症しやすいケガの疾患名や治療法については以下のページで詳しく述べていますので参考にしてください。

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